「すぐそこに。スポーツ。」

僕がGO ATHLETES CLUBの活動を続ける動機の一つは、子ども達から近い距離にスポーツ機会を提供したいからだ。現代は多くのスポーツクラブがあり、基本的には中心地や施設(競技場や体育館)があるところに拠点を置いているところが多い。もちろん中心部から離れても各地域にも様々なスポーツ団体がある。ただその数は中心部と比べると圧倒的に少ない。子どもが自力で通える場所にスポーツの機会があるかどうか、これは子どものスポーツ体験に大きく関わる、そのことを僕は自身の子を通じて痛感した。

長男と次男はそれぞれサッカーと柔道を習っている。長男はサッカー熱がある。小学校の時にサッカーを習いたい、といった時も、中学校でクラブチームに入りたい、といった時も、親としても「頑張れー」という思いしかなかった。

次男は違う。彼はある日、突然、柔道をしたいと言ってきた。理由はわからない。我が家は誰も柔道してないし、テレビで見た様子もない。友達関係でもないようだ。しかも、この次男、性格的に少しルーズなところもある。親としても、「続けられるの?」、「一生懸命頑張れるの?」とつい勘ぐってしまった。でも、最終的に「とりあえずやってみたら」と言えた一番の理由は、家から歩いて行ける場所に柔道教室があったからだ。平日夕方6時からの活動で、帰りは迎えに行くとしても、行きは自力で行ってくれる。この負担の少なさが親の背中を押してくれた。

長男みたいにとても熱をもってスポーツをする子は、親も安心してスポーツを始めさせられる。ハードルが低いといってもいい。親としても、平日の送迎も、土日の県北への送迎も大して苦にならない。ただ、次男のように確実に頑張れるかが親としてもわからないときは、送迎がハードルをあげてしまう。特に僕は器が小さいので、「送ってるの誰なん?」とか「(送迎してるんだから)もっと頑張れよ。」「家でも自主練しなよ」と絶対言ってしまう自信がある。でも、この言葉、次男にはおそらく刺さらない。言われたら次男は「しない」「やめる」という選択肢をとると思う。こどもにとっても、親の期待や重圧を跳ね返せる自信がないからだ。機会が近くにあったおかげで次男はスポーツに触れることができている。本当にありがたい。

というわけで、僕も子どもの近くでスポーツ機会を提供したいと思うようになった。中心部で活動しているクラブや団体には、レベルの高さや専門性、熱量の高い子どもたちが切磋琢磨できる環境の提供等の必要不可欠な役割がある。もちろん僕も熱量では負けない。もしかしたらそのうち中心部に進出するかもしれない。けれど、まずはみんなにとって身近な場所にスポーツを増やしていきたい。

そういうわけで「すぐそこに。スポーツ。」なのです。

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